レイクウッドの森

アルバートファンによる不朽の名作「キャンディ・キャンディ」の二次創作ブログです。

アルバート編・花咲くポニーの丘で

花咲くポニーの丘で 最終話

別荘の一室でアルバートはメアリと向き合っていた。アルバートは真剣な目でメアリを一瞥すると、キッパリと言った。 「私はシカゴへは戻りません。私が行く場所は他にあるのです」アルバートの一瞥を受けたメアリは優雅な微笑を浮かべた。「シカゴへ戻らない…

花咲くポニーの丘で ⑥

~レイクウッド~ アルバートは一人サンルームにいた。大おじさまとして初めてキャンディの前に立った、二人にとって忘れられない思い出の場所だ。 キャンディ。アルバートとして初めて君と出会ったのはこのレイクウッドだったね。 ロンドン、そしてシカゴ・…

花咲くポニーの丘で ⑤

それはキャンディにとって久し振りのシカゴだった。 (もう一度、ちゃんとアルバートさんと向き合って話をしてみよう。自分の気持ちをしっかり伝えるのよ。それでダメなら仕方ないわ。)そう決意してシカゴの駅のホームに降り立ったのだ。 馬車での道中に見…

花咲くポニーの丘で ④

「自分の心にウソをつかないで・・・か」キャンディはそっと溜息をつく。アンソニーが死んだ時、テリィと別れた時、ステアが戦死した時・・辛い時にいつもそばにいてくれたのはアルバートさんだった。アルバートさんがいなくなった時、すごく寂しくて会いた…

花咲くポニーの丘で ③

それから数日が過ぎたある日。 (この前のアルバートさん、何だかいつもと違っていた。いったいどうしたんだろう。)キャンディはなぜかそのことが気になって仕方がなかった。 何かあったのだろうか。仕事か、それとも・・・。そんな物思いに耽っていると、…

花咲くポニーの丘で ②

キャンディはしばらくの間、ポニーの家へ戻って行く子供達を見守っていた。 「子供ってときどき突拍子もないことを言い出すのよねぇ」子供達を見届けると呆れたように言う。「子供は純粋だからね。あんがい大人には見えない目をもっているものなんだよ」「え…

花咲くポニーの丘で ①

~キャンディ、自分の足でしっかりと歩き始めた君。いつまでも君を見守るよ。たとえ君の心の中に他の誰かがいたとしても・・・。~ ポニーの丘 そこは四季おりおりの花が咲き乱れ、可愛い笑い声がこだまする、君のふるさと・・。可愛い子分たちを引き連れ、…